昨日、格付けチェックがテレビで放送されていた。
お肉、ワインなどの食材から楽器、盆栽など嗜好的なものまで、高額なものと一般的な値段のものを出され、高額なものを当てるという番組だ。
よくお正月にやっていて、GACKT様の無双が話題になっている。
で、珍しく(?)昨日の夕方にやっていて、その一部分だけを見ていた。
その中で、ちょっと気になってしまったことがあるのでつらつらと書いていこう。
あ、先に書いておくが、この記事で書くのは疑問に思った事とそれに対する私の考えだけだ。
科学的な根拠などは一切調べていないので、その点はご了承いただきたい。
何が気になったのか
こんなチェックがあった。
総計800万円のジャズの楽器と、もう一つはなんとプラスチックでできた楽器で、同じ演奏者が同じ曲を演奏する。
それを聞いて、800万はどちらかを当てるというもの。
で、この結果なのだが、面白いことになっていた。
なんと、楽器経験者がことごとく外し、聴いているだけの方が正解を出していっていたのだ。
普通なら、逆になるべきだろう。まあ、テレビ的には大正解だったのかもしれない。
…だが、なぜそんなことが起こったのだろうか。ちょっと考えてみよう。
音楽を聴く際のポイント
重要なのはここだろう。
何を重点的に音楽を聴いているか、だ。
音楽経験者、特にその演奏に使用されていた楽器の経験者と、それ以外の人…つまり聴いているだけの人で、違いがあるのではないだろうか、という推測を立ててみた。
詳細を書いていこう。
音楽経験者:演奏者の上手さを聴く
音楽をやったことがある人ならわかると思う。
その曲を聴いて、どこに耳がいくかというと、その演奏の上手さだ。
自分も楽器を演奏しているなら、音楽を聴くと自分が演奏しているところを想像してしまうことが多いだろう。
私も昔ドラムをやっていて、未だに曲を聴くとどんなふうに叩くかを想像してしまう。
で、これは音色自体ではなく、その音の集合とそれらの関係…つまり、メロディとして聴いていることになる。
聴き比べをするときでは、二つのメロディどちらが上手いか、という判定になってしまう。
これだけだとどっちを選んでもおかしくないと思うのだが、今回は普通の楽器と、プラスチックの楽器だ。
プラスチックで本来の音を出そうと演奏者は頑張っているわけで、それだけ丁寧な演奏になる。
そうすると、メロディだけに絞れば、プラスチックの楽器の方がよくなる。
だから、経験者は不正解を選びやすい、という結果になったのだろう。
一応最後に感想を言っていて、その時に音の重圧が云々とかもコメントしていたが、それもちょっと考えがある。
こういった選択では、どちらが好きか、という選択になりやすい。
で、自分はメロディでプラスチックの方を選んだ。しかし、本来聞くべきはその音色だ。
更にポイントが、メロディで選ぶというのは無意識に行われているということ。
そうすると、意識ではなぜか分かっていないので、何かしらそれを選んだ理由が必要になる。
本来選ぶ基準が音色なので、それに関連した理由を探そうと後から思い返す。
記憶はこれまた無意識に捏造されるので、都合のいいように…つまり、プラスチックの方が魅力的に思い出される。
そこから、例えば音が重圧だった、というような感想が生まれている…と考えた。
まとめると以下のような感じだ。
- 音楽経験者はメロディで選ぶ
- プラスチックの方が演奏者は丁寧に演奏する
→プラスチックの方がメロディが綺麗 - だから経験者はプラスチックの方を選ぶ
- コメントは、捏造された記憶から得られたもの
もう一度言っておくが、科学的な根拠など何もない、私の考えだ。
音楽未経験者:音色を聴く
さて、未経験者はどう聴いているのか。
こちらは、そのまま音色を聴くことができる。
経験者のような無意識の力が働かないからだ。
むしろ、音楽を聴くときのポイントなど一切知らないので、言われた部分を聴くことができる。
そのため、純粋に音色を聴き、それによって判定することができる。
あとは、どんな音色が良い値段かを知っておけばいい。
…本来はここを見極めるチェックのはずなのだが。
また、GACKT様のように一線を超越されている方は、もしかしたらこれらの違いを意図的に分けて判断できるのかもしれない。
そんな方こそ、超一流だと言えるだろう。
おわりに
ふと気になったのでまとめてみただけだ。
何か「こうなんじゃない?」みたいな意見があったら教えていただけると幸いだ。
あと、私はドラムをやってはいたが、音楽についてそんなに詳しいわけでもない。
そちらの知識で説明できる方がいらっしゃったら、是非教えて欲しい。
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