最近、ちょっとこの講座を始めるタイミングをミスったかなと思い始めている。
いや、今の状況でゲーセンなんてなかなか行けないだろう。
…ただ、始めてしまったものはしょうがない。継続して更新していく。
というわけで、今回は「ハイスピードオプション」というやつを見ていこう。
一言で言うと、「譜面スピードを調節する機能」なのだが…講座一回分にするほどの解説量があるのだ。
さっそく、見ていこう。
対象者と本記事終了後の目標
いつものごとく前提と目標から。
対象者は…譜面が遅いなとか、そういった感覚を持った人としよう。また、より正確にこのハイスピードオプションを設定したい人。
で、目標はこれを理解した上でしっかり設定ができること。これも、上達スピードに大きく関わってくる。
2021/3/12追記
ふと気づいたことがあり、少しだけ補足。
本記事でハイスピード関連の幾つか具体的な設定方法を解説しているのだが、その内容は基本的に私がやっていた当時のものだ。
調べて手順が変わっていないことは確認しているので大丈夫だと思うが、何かおかしいと思ったら申し訳ないが調べてみてほしい。
ハイスピードオプション
…って何?
まずはここからだ。
ハイスピードオプションとはその名の通り、譜面のスピードを調節する機能だ。
ある程度上達してくると、前回の最後にちらっと書いたが、認識→打鍵のスピードが上がってくる。
これに対して、譜面のスピードを調節してあげるのだ。
なんでそんなことするの?
初めての方はそう思うだろう。これを、厳密に見ていこう。理由は大きく二つある。
まず一つ目の理由から。
譜面が一番上から出てきて、そこから下に流れて判定ラインに重なる。その間にプレイヤーは譜面を見て、どう叩くか考えて、実際にラインに重なった瞬間に叩く。
ここで、例えば譜面が現れてから判定ラインに重なるまで、0.5秒だったとしよう。
このとき、譜面認識→打鍵までのスピードが、同じ0.5秒だとすると、それは完全に一致しているのでやりやすい。
…厳密には認識→打鍵スピードの方が速いのだが、わかりやすいように同じとする。
で、じゃあ練習して今度は認識→打鍵スピードが0.3秒で十分になったとしよう。
そうすると、譜面は0.5秒映る。つまり、0.2秒分余計に表示されているのだ。
これの何がまずいかというと、その0.2秒、余計に多い譜面が見えているわけで、脳の処理が増えてしまう。
だから、必要最低限だけ見よう、ということで、スピードを調節することになる。これが、理由一つ目。
二つ目の理由だが…スピードが遅いと密度が高くなる。☆12の譜面なんか、もはや模様が降ってきているレベル。ノースピとかロースピでプレイ動画を調べてもらうと笑えると思う。
で、これを、スピードを上げることによって、相対的に視覚的な密度を下げている。これだけで、とても認識しやすくなるのだ。
設定方法
基本的には、曲選択から開始までの間に設定すると思ってくれていいが、曲プレイ中の設定も可能だ。
以前もちらっとだけ出したかもしれないが、曲開始時にスタートボタンを押しっぱなしにすると、レーンの右になんか出てくる。それが、ハイスピードオプション設定画面だ。
これを出した状態で、黒鍵を押すと1段階速くなり、白鍵を押すと1段階遅くなる。
で、そのスピードの上に、緑色の数字が表示されていると思う。これは、通称緑数字と言って、譜面がどのくらいの時間表示されるかを数値化してくれている。
これを目安に、自分がどのくらいなら見やすいか、というものを探すことになる。
基本的なものはこれだけだ…が、ある程度上手くなってくるとこれだけでは不足してくる。
フローティングハイスピード
フローティングハイスピードとは
上で紹介したハイスピードオプションだけだと、その段階より細かい調整が効かない。
そこで、ほぼ緑数字の1単位で調整できるフローティングハイスピードというものも用意されている。
使い方…の前に前提だが、これは曲選択時のオプションが通常オプションになっていないと使えない。
EASYゲージにするときの説明で、「スタートボタンを押しながら云々」というものを書いたが、あれをやってあれば通常オプションになっているので気にしなくていい。
設定方法もそこに書いたので、参照してほしい。
フローティングハイスピードの設定方法
設定方法だが、こちらも曲開始時だ。
スタートボタンを押してハイスピードオプション設定を開いた状態で、筐体真ん中くらいにある縦に並んだ二つのボタンのうち、上を押そう。Effectボタンだ。すると、設定の表示がちょっと変わる。
これで、フローティングハイスピード設定画面に入れた。あとは、ターンテーブルを回すことで、緑数字を1単位で調節できる。
まず大まかな数字を通常のハイスピードオプションで設定し、そこからフローティングハイスピードに切り替えて細かい調節をしていこう。
…これで完了ならよかったのだが、実は関連する内容がもう一つある。そちらも見ていこう。
SUDDEN+、LIFT
突然なんだ、と思われるかもしれない。が、これも譜面表示に関するオプションだ。
上で解説したハイスピードオプションと非常に関わりが深いので、同時に解説していく。
SUDDEN+、LIFTとは
これは、譜面の表示領域の一部分を隠すオプションだ。SUDDEN+は上を隠し、LIFTは下から判定ラインを押し上げる。どちらにしろ、譜面が表示される部分を削っていることになる。
なお、SUDDEN+は通称「サドプラ」と呼んだりする。
なんでそんなことするの?
初心者の方は恐らく100%こう思うだろう。でも、これもしっかりとした理由がある。
元々の譜面表示領域は縦に長い。上で認識→打鍵スピードに合わせて表示時間を短くしたが、そうすると譜面が流れる速度が上がっていく。
すると、動体視力と絡んでくる。速く動くものをしっかり認識できるかどうかだ。
で、同じ表示時間で、表示される範囲(=距離)を短くしたら、どうなるか…もちろん、速度が遅くなる。
こうすると、表示時間は同じでも、そんなに動体視力を使わなくてもよくなる。
もちろん、これを狭めすぎると今度はハイスピードの利点の一つだった密度が高くなってしまうので狭めすぎには注意。
また、これは自分に必要ないと思ったら設定しなくてもいい…が、一応設定方法だけはマスターしておくことをオススメする。理由は、ソフラン対策に使えるから。なんでいきなり柔軟剤?と思うかもしれないが、詳しくは別の機会に解説しよう。
設定方法
まずは、これ自体を使えるように、選曲時のオプションを変える。
選曲時にスタートボタンを押して、通常オプションを出す。そして、今回は7鍵を押そう。で、どちらか一方、あるいは両方の設定にする。
ここにHIDDEN+とかいうやつもあるが、これは判定ラインを押し上げることなく下を隠すもの。使うと後で解説する目押しができなくなるので、あまり推奨しない。
この設定ができたら、次は曲開始時の設定だ。
SUDDEN+、LIFTいずれか一方のみ使用する場合
まずはこちら。
いったん、大まかな緑数字をふつうにハイスピードオプションで設定しよう。
そうしたら、今度はそのままターンテーブルを回す。そうすることで、これらが上下し、緑数字も変わる。
この状態では、このSUDDEN+、LIFTの領域だけを操作しているイメージだ。ここで、緑数字を合わせてしまおう。
で、緑数字が合わせれたら、フローティングハイスピードに変更する。すると、今度は緑数字を変えずにSUDDEN+、LIFTを上下させることができる。
このとき、緑数字の他に白い数字が出てると思う。そのまま、白数字と呼ぶ。
この白数字は、画面に表示するSUDDEN+、LIFTの長さを表すものだ。
これで、どのくらいの領域を表示するかを調節する。もちろん、緑数字はすでに設定してあってここでは変わらないので、表示される時間は気にしなくていい。
SUDDEN+、LIFT両方使用する場合
次にこちらだ。
最初はSUDDEN+とLIFTの両方が出ている状態だと思う。先に、スタートボタンを2連続で押そう。すると、一回SUDDEN+が消える。
この状態で、LIFTの高さだけ先に合わせよう。とはいえ、これは本当に最初一回だけだと思う。
調整が終わったら、またスタートボタンを2連続で押す。すると、再度SUDDEN+が現れる。
ここからは、上のどちらかのみの方法と同じだ。おおざっぱな緑数字を鍵盤で調整し、ターンテーブルで微調整。その後フローティングハイスピードに切り替えて表示領域の調整。
これで、設定ができたと思う。
緑数字の目安
上までは、どうやったら設定できるかを解説してきた。でも、じゃあ具体的にどのくらいの数字にすればいいの?となる。
というわけで、目安を紹介…するのだが、一つだけ補足。
緑数字は大体このくらい…というものがあるが、白数字は実力関係なく、個人差が激しすぎる。なので、目安は緑数字のみ出そう。
この設定を初めてする段階…恐らく初段合格くらいだと思うが、そのときは大体400~500くらいになると思う。
で、そこから六段くらいにかけて300前後くらいまで緑数字が減ってくる。そのあたりで安定することが多いだろう。
ただ、これらはあくまでそういう人が多いというだけ。もしかしたら400くらいが一番ちょうどいいという人だっていると思う。また、逆に250くらいまでしないとしっくり来ないという人も。
なので、これから解説する内容で見極めていこう。
自分に合った数字の見つけ方
初めての調整
最初に、本当に初めて設定する場合を解説しよう。
緑数字
まずは、一回曲をプレイする。ただ、このプレイは設定用のプレイなので、クリア失敗すること前提だ。また、フローティングハイスピードはOFFにしておこう。
で、感覚でいいので「速いな」とか「遅いな」とか気にしてみる。大体は遅いと感じることが多い。
そうしたら、その曲中でいいのでもう一度スタートボタンを押して調節しよう。
遅いと感じたら、黒鍵を一度押して速くする。速いと感じたら、逆に白鍵で一段階遅く。
で、これを繰り返していると、逆に感じる場所がある。それまで遅く感じてたのに、今のは速かったなとか。
で、そうなったらいったんその曲はそのまま最後までやろう。
例えば、最初の緑数字が500で、1段階で40緑数字が変わるとしよう。その人に合った数字が315だとすると…
500→460→420→380→340→300
となって、ここで速いと感じる。そうしたら、いったんそのまま最後までプレイだ。ちょっと早すぎて叩けないとなったら1段階遅くしよう。
で、ここが重要。曲終了からリザルト画面に入る前に、もう一度スタートボタンを押して、そのときの緑数字を覚えておく。
覚えたら、今度は次のプレイで最初にその緑数字に合わせよう。そこからは、いったん緑数字がしっくりくるまで微調整だ。
で、緑数字が綺麗に合わせれたら、次は白数字だ。ちなみに、SUDDEN+、LIFT両方使用しない場合はここで終わり。
白数字
まずLIFTを使用している場合。これもなんとなくでいいので、先に合わせておく。で、これは曲中に変えるのはあまりよろしくないので、いったんはその曲はそれで通す。
で、高かったか低かったかの感覚によって、LIFTの高さを調節。これを繰り返す。これでLIFTは調節できた。
そうしたら、あとはSUDDEN+だ。LIFTを使用しない場合はここからやってほしい。逆にLIFTのみならここで終わり。
まず、上で見極めた緑数字に合わせてからフローティングハイスピードに切り替える。それでSUDDEN+を上下できるので、これも最初はなんとなく設定しよう。
で、やってみて「窮屈だな…」と思ったら広げる。「広いな…」と思ったら狭める。これも繰り返しだ。
上にも書いた通り、こちらはどのくらいの数字になりやすいというものはない。自分に合ったものを見つけよう。
2回目以降の調整
上でいったんそれぞれの数字を見つけた。それ以降は、それぞれの微調整だ。
まず、白数字を設定した後に「やっぱまだもうちょっと速くしたい」となれば、またちょっと緑数字を減らす。逆もまた然り。
で、この微調整が終わったら、今度は白数字。この繰り返しだ。
これをやることで、本当に自分に合った数字に設定することができる。
…とは書いたものの、実力の伸びや、さらにはその日の調子によっても左右されることがあるので、定期的に見直していこう。
2021/3/12追記
ちょっと記事を見直して、もう一つだけ補足した方が良さそうな点があったので追記しておく。
何かというと、一般的には「自分に合った緑数字」と「見えるギリギリの緑数字」は異なるということ。
例えば私の場合、緑数字245くらいまではなんとか叩くことができる。
しかし、だからといってその245が私の適正数字ではない、ということ。
実際、普段やる場合は緑数字290~300程度が適正だ。
どこまで叩けるかではなく、あくまで体感的にどこがちょうどいいか、という観点で調整するようにしよう。
なお、ソフラン対策等で使えるので、どこまで叩けるかを把握しておくのはアリだ。
おわりに
結構重要なところだったので、丸々一回分使って解説してきた。
これを使って、自分の叩きやすい譜面の表示を見つけていこう。そうすれば、実力も伸びやすくなる。
さて、次回だが…そろそろ譜面の特徴に入ろうと思う。知識として持っておいた方がいい。それに、これが分かれば自分の苦手分析なんかもできるようになってくる。
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それでは。
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