最近、新型コロナウイルスが猛威を振るっている。
このあたりはもはや私が書くまでもないだろう。
テレビでも連日ニュースはほぼそればかり。
Twitterを見ていても、それに関連する様々な情報が流れ込んでくる。
そんな中、今非常に厄介な問題も発生している。
そのうちの一つが「デマ情報」による騒動だ。
先日も、「トイレットペーパーが云々」ということがあった。
こういった騒動を見ていて思ったことがある。
みんな、騙されすぎじゃない?
先に言っておきたいこと:一番悪いのはデマを流した人
これだけは先に言っておく。
一番悪いのは、そのデマを流した張本人だ。故意であろうと、意図的であろうと。
そもそもそんな誤った情報を発信しなければ、こういった騒ぎにはならない。
…が、現実は騒ぎになってしまっている。
となれば、それへの対抗策を、情報を受け取る私たちが持っておく必要がある。
一番悪いのは発端だが、それをよく考えずに拡散してしまっても、そのデマに加担することになる。
自分が被害に遭わないためだけでなく、加害者にならないためにも、騙されないようにしよう。
なぜ騙されるのか?
まずはここから見ていこう。原因が分からないと対策の打ちようがない。
理由1:鵜呑みにしている
大きな要因はこれだろう。
「ツイートでこんなの流れてきた!大丈夫なの!?」
「ニュースでこんなことやってた!怖い!!」
こうなってはいないだろうか。
これは、その情報をただ鵜呑みにしているだけだから起こること。
そんな方にお伝えしたいのだが…100%正しい情報なんてない。
例えテレビで放送されているニュースでさえ、その内容は人間が作ったものだ。
いくら厳重にチェックされていようと、そのチェックをすり抜けてしまい、報道されてしまうケースもゼロとは言い切れない。
ニュースでさえそうなのだ。
個人が発信しているツイートなんて、実はただその人がなんとなく考えただけのことかもしれない。
それを、ただそれだけで100%信用してしまうのは怖すぎる。
となると、「じゃあ信用できる友人や会社の先輩からの情報ならいいんじゃない?」となるかもしれない。
…そんなあなたに聞こう。
その人が見た情報が、正しいと言い切れるのだろうか。
あなたは、その元の情報は見ていないのだ。
信頼できる人というフィルターは非常に強い効力を発揮する。
それが、いい意味でも、悪い意味でも、だ。
理由2:不安感による焦り
これは、一つ目の理由を助長させてしまうものだ。
冒頭にも書いたが、連日あちこちから大量のニュースが流れ込んできている。
こんなニュースばかりでは、正直とても不安になってしまう。
これ自体はいけないことではない。私だって不安だ。
この不安は、正体が分からないものに対する不安が大きい。
実際、新型コロナウイルスに関してはまだ分かっていないこともある。
それに、個人に何ができるのか、感染してしまったらどうなるか…それが分からない。だから、不安になる。
そして、その不安感から、なんとか情報が欲しい、という考えになる。
ここまではいい。問題はここからだ。
その不安感によって、判断力が落ちてはいないだろうか。
情報を求めるあまり、ぱっと目についた情報に飛びついてしまってはいないだろうか。
焦るのはとてもわかる。でも、必要以上に焦るのもいけない。
理由3:みんなが言ってる
日本人は、周囲に合わせたがる。
多くの人が「Aだ!」と言っている中だと、本心では「Bじゃないの…?」と思いつつも、周囲に合わせて「Aなのかなぁ。」と考えを変えてしまう。
これは、こういったデマ騒動に関しては非常に怖い効力を発揮する。
みんながそのデマで騒ぐため、上でいうAが、そのデマ情報になってしまうのだ。
で、その考えに乗った方が楽だし安全なので、その考えに乗ってしまう。
こういう考えの人が多いから、デマがより大きくなり、より深刻な騒動になる。
これは、デマだけに限らず、日常から精神衛生上よろしくない。
自分の考えを押し殺してしまうため、自分の考えを持てなくなってしまう。
騙されないためにできること
上で紹介したような状態に陥らないためにはどうすればいいのだろうか。
そんなことを考えていこう。
対策1:根拠を探す、自分で考える
極論、これがあればとりあえずデマには流されなくなると思う。
何か情報があった。それを見た。そうしたら、それが本当なのか、調べてみよう。
ニュースであれば、どこからその情報を持ってきているか、出典があるはず。
それを覗いてみるのだ。
そして、自分でしっかり考えて、しっかり論理的にその結論が導き出せたら、それを信用してもいい。
これは、理由1の鵜呑みにしてしまうことと、理由3の周囲に合わせてしまうこと両方に効く。
今回の例とは離れるが、ちょっと一個お題を出そう。
以前、水素水なるものが流行っていた。覚えているだろうか。
当時言われていた内容をちょっと出してみよう。
- 水素水とは、水に水素を溶け込ませたもの
- 水素は、疲れを感じる活性酸素を除去してくれる働きがある
- つまり、水素水を飲めば活性酸素が減る!
だから、みんな飲もうねみたいなことが言われていたらしい。
だが、これには突っ込みどころがある。一つ目、水素を水に溶け込ませる、という部分。
まずは根拠を探す。中学の理科を思い出してほしい。
水素って、水に溶けただろうか…
実際は、非常に溶けにくい。
ちょっと踏み込むと化学の範囲になってしまうので軽くにしておくが、そもそも水素は水上置換法で集めていたはず。
水に簡単に溶けるなら、上方置換法を使わなければいけない。ということだ。
というわけで、考えてみれば溶けにくいのにどうやって溶かすんだ、となる。
実際、水素水と言われているものからもほとんど水素は検出されなかったとして、一度消費者庁が動いている。
…今でもどうやったら水に溶かせるかや、本当に効果があるのかなどの研究は進められているそうだ。
それについても色々と思うことはあるのだが、このあたりにしておこう。別にこの記事は水素水について云々を語るものではない。
改めて書くと、見た情報に対して根拠を探して、自分の頭でも考えてみよう、ということだ。
対策2:落ち着いて整理する
不安で焦るから、正常な判断ができなくなって何もかも信じてしまう。
なら、いったん落ち着けばいい。
ニュースを見ているのなら、時間はあるはずだ。
ちょっと、今自分が持っている情報を整理してみよう。
案外、色々な情報を持っているものだ。
そして、そこから自分が本当に足りないと思う情報があれば、それを集めよう。
もちろん、一つ目の内容を使って、しっかり根拠を探して頭で考えながら、だ。
これは単に落ち着いて対処する以外にも、不要な情報をシャットアウトする効果もある。
シャットアウトしすぎも良くないのだが、全てを見ようとするのも限界がある。
さらに、今できることは何かを把握するのにも役立つ。
例えば、今回の新型コロナウイルス。
いくら騒ごうが、個人にできるのは自分がかからないための予防と他の人にうつさないための対処くらいだろう。
だったら、それをすればいい。それ以上はできないのだから。
まとめ:デマ情報に騙される理由3つと対策2つ
改めて、今回書いた内容をまとめておこう。
- なぜ騙されるか
- 鵜呑みにしている
- 不安感による焦り
- みんなが言ってる
- どうやったら騙されにくくなるか
- 根拠を探す、自分で考える
- 落ち着いて整理する
とにかく大事なのは、自分の頭で考えること。
何も考えずに受け入れるだけでは、情報に踊らされてしまう。
特に、様々な情報が簡単に手に入る今日この頃だ。別にコロナに限った話ではない。
情報を見極め、騙されない思考をしていってほしい。
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