気になってしまったものは仕方がない
いきなり書き始めたこの内容。思い付きは相変わらずである。
日常で、「あれ、この言葉の意味って何だっけ?」と思うことはないだろうか。
この記事では、私がそう思って、調べてみた結果をまとめていく。
今回は、「重さ」というものを調べてみよう。
調べる前に
今私が認識している「重さ」の意味は、以下の通り。
ある物質について、それが重力などの力に引っ張られるベクトルのスカラ量…?
…うまく説明できない。
力というのは、向きと大きさを併せ持つベクトルとして定義されている。
その大きさだけ抜き出したスカラが、重さになる。
つまり、その物質が持つ力の大きさという認識。
…曖昧だ。というわけで、しっかり調べてみよう。
「重さ」の定義
Wikipedia先生と広辞苑先生に聞いてみた。
重さ(おもさ)とは、その物体に働く重力の大きさ、および、慣性力の大きさを言う。また、力から転じて(力とは次元が異なる)重量を表す意味でも用いられる。
重さ – Wikipedia
(weight)地球上の物体に働く重力1の大きさ。物体の質量と重力加速度との積に等しい。重量。目方。
「重さ」の検索結果 – 広辞苑無料検索
私が言いたかったのに近いのはWikipediaの内容だ。
ただ、本当に厳密な定義は広辞苑にある。
重さ=物質の質量×重力加速度(=力)
というわけで、今度は質量が気になる。
…が、先に力というものもあらためて解説しておこう。
力の定義
力とは、物体の運動を変化させる作用のこと。
運動を変化させるとはどういうことかというと、宇宙空間を想像してみよう。
宇宙でボールを投げると、真っすぐその方向に飛んでいく。
これは、投げた後に力が働いていないからだ。この状態を、等速直線運動と呼ぶ。
この、等速直線運動の状態から、例えば別の方向に向いたとする。これが、物体の運動の変化。
その時、必ず何かしらの力が働くのだ。
質量の定義
次に質量。まずはWikipediaを。
質量(しつりょう、羅: massa、希: μᾶζα、独: Masse、英: mass)とは、物体の動かしにくさの度合いを表す量のこと。
質量 – Wikipedia
これだけでは分かりづらい。広辞苑も見てみる。
〔理〕(mass)物体が有する固有の量。物体の重量とは区別される。力が物体を動かそうとする時に物体の慣性によって生じる抵抗の度合を示す量(慣性質量)として定義され、他方万有引力の法則から2物体間に働く引力がおのおのの質量(重力質量)の積に比例するとして定義される。実験によれば、両質量は同等である。単位はキログラム、またはグラム。
しつ‐りょう【質量】‥リヤウ – 広辞苑無料検索
なるほど。なんとか理解できたので解説しよう。重さと質量が同じ単位だから分かりづらい。
まず、とりあえず二つの定義方法があるけど、両者は同じだよと書いてある。
ここでは、二つ目の重力質量について見ていこう。
ここにコップ1杯(200ml)の水があるとしよう。
こう書くと、その水の、まず質量が決定する。これは、普段感じている重さとは一切関係ない。
これに対して、当たり前だが重力がかかっている。つまり、地面に向かって引っ張られている。
だからコップに入ったままになっているのだが。無重力だと浮いたりもしてしまう。
で、この重力があるおかげで下に引っ張られている…ということは、物質自体も力を持つことになる。
この、物質が持った力の大きさが、重さだ。
つまり…
- 質量という、物それぞれに決まっている数値がある
- 物に力がはたらくと、その力と質量によって、物自体も力を持つ
- その、物体が持った力が重さ(重量)である
ということだ。もう一つ例を出そう。
上に出した通り、水にはある質量が決まっていて、それが重力で引っ張られることで重さが生まれている。
で、地球上では、200mlの水の重さは200gだ。
さて、ここでこの水を宇宙空間…つまり、無重力のところに持っていこう。
そうすると、まず質量は変わらない。
これは物によって決まっているからだ。場所や状況は関係ない。
しかし、重さはゼロになる。重力が無くなったので、その水に対する力もゼロになったからだ。
…なんとなく伝わっただろうか?
まとめ:物事の意味って意外と曖昧なこともあるよね
色々書いてみたが、言いたかったのは「普段何気なく使ってる言葉でも、意外と意味が曖昧なものってあるよね」ということだ。
今回の重さは、物理学をやるくらいでなければ知らなくても別に害があるわけではないと思う。
しかし、知らないと誤解を生むようなものだってある。
ふと気づいた時に、それをもう一度見直してみると新しい発見がある…かもしれない。
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