前回は、そもそもPHPとは何ぞやというところと、動かすための準備を解説した。
まだ動かす準備ができていない場合は、そちらを見て環境を用意しておこう。
以下がその記事だ。
【PHP講座01】PHPとは?動かし方まで解説! | Shino’s Mind Archive
今回から、具体的なPHPの書き方について解説していこう。
まずは、基本的な構文と、実行した結果がどうなっているのか、という部分について解説する。
ここは本当に基本的な部分になるので、特に基本構文は理解するまで何度も繰り返し読み込んで欲しい。
また、必要に応じてググるなり他の人に聞くなりしてより理解を深めていこう。
この先ずっと使う内容だよ!
しっかり理解しておこう!
PHPの基本構文
まずはPHPの基本構文から見ていこう。
前回、動作確認のために作成したファイルの中身を再掲しておく。
<?php
echo "Hello World!";
?>
1行目と3行目に、何やら書かれている。
これが、ここにPHPを書くよというサインだ。
<?php
と?>
で囲った中に、PHPを書いていくことになる。
文字列の出力
ついでに、2行目にあるecho
から始まる行。
これは、文字列を出力する処理だ。
echo 出力する文字列;
とすることで、その文字列を出力することができる。
なお、文字列はダブルクォーテーションで囲む必要がある。
囲まないとエラーになるので注意しておこう。
…と書いたが、ここで言う出力とは何か、という疑問があるだろう。
前回の説明に、PHPはHTMLを作り出すということを書いた。
その、作り出すHTMLの中に出力するのだ。
どういうことかというと、上のsample01.phpにアクセスすると、ブラウザは以下のようなHTMLを受け取ることになる。
実際、ブラウザでソースを表示してみると以下のようになっているはずだ。
Hello World!
…これでもちょっと分かりづらいと思う。
詳細は、HTMLとの関わりの方で詳しく解説する。
処理の最後のセミコロン
基本構文として解説することはもう一つ。
今回、文字列を出力するという処理を一つ書いた。
このように、処理を一つ書いたら、最後にセミコロンが必要になる。
もし出力を複数行うなら…
<?php
echo "文字列1";
echo "文字列2";
?>
このように、それぞれの出力の最後にセミコロンをつけてあげよう。
また、これは処理には関係ないが、基本的にはセミコロンを書いたら改行してあげよう。
後で修正するときなどに見やすくするためだ。
とはいえ、ちょっと例外もあるので、それはその時に紹介しよう。
オマケ:PHPのコメント
もう一個、オマケでコメントについても解説してしまおう。
コメントとは、処理には一切関係のない文字を書き込める機能だ。
これを入れようが入れまいが、処理には何も影響しない。
そのため、その処理をどういった意図でしているかなどのメモを残しておくといいだろう。
その書き方は二通り。
まず、スラッシュを2回連続で書くと、その行のスラッシュ以降がコメントになる。
1行のみで簡潔に書く場合はこちらがいいだろう。
もう一つは、/*
と*/
で囲む方法。
こちらは行をまたいでも問題ない。
複数行にわたるコメントは、こちらを使ってほしい。
さっきのsample02.phpに、2種類のコメントをつけ足してみよう。
<?php
// コメント1
/*コメント2
改行もできるよ*/
echo "文字列1";
echo "文字列2";
?>
こう書いても、コンピュータから見たら出力が2つあるだけとして処理がされる。
かなりよく使うので、是非覚えておいて欲しい。
HTMLとの関わり
さて、ここまでさんざんPHPとHTMLが関係していると言いながら、結局具体的な説明をしていなかった。
ここで改めて、イメージを説明しよう。
前回の説明で、PHPはサーバで処理が行われると書いた。
その結果、HTMLのソースが生成されて、ブラウザに返される。
つまり、ブラウザから見たらHTMLファイルが返ってきていることになり、それを表示している、というわけだ。
上でちらっと出した、ブラウザが受け取るHTMLはこういったイメージになっている。
その他、PHPの<?php
と?>
で囲っていない部分には、そのままHTMLを書くこともできる。
試しに、以下のようなファイルを作ってみよう。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>サンプルページ03</title>
</head>
<body>
<p>この文はHTMLとして書かれています。</p>
<p><?php echo "この文はPHPとして書かれています。"; ?></p>
</body>
</html>
PHPで書いているのは、二つ目のpタグ内だ。
上で書いた、処理の終わりに改行しないパターンというのがこれ。
改行してもいいのだが、出力一つだけという場合はそこまでしなくてもいいように思っている。
話を戻して…これでサーバを通してアクセスすると、二つの文がただ表示されるだけだと思う。
そして、ページのソースを見てみると、以下のようになっている。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>サンプルページ03</title>
</head>
<body>
<p>この文はHTMLとして書かれています。</p>
<p>この文はPHPとして書かれています。</p>
</body>
</html>
これは、PHPが実行され、文字列が出力された…つまり、HTML内に埋め込まれたような状態だ。
このように、PHPで色々な処理を行った結果でHTMLを作っていくことになる。
なんとなく、PHPの動きが分かっただろうか。
おわりに
今回は、PHPの基本構文とHTMLとの関わりについて見てきた。
基本構文は是非理解してほしいが、HTMLとの関わりはまだ微妙かもしれない。
しかし、それも書いていれば自然と理解できてくるので、一旦は先に進んでもらっても構わないだろう。
ということで、次回は変数を見ていこう。
しばらくは欠かすことのできない要素が続くので、しっかりとついてきて欲しい。
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