【コラッツ予想】挑戦の様子をまとめてみた

雑記系

また続いてしまった。

期間は空いてしまったが、以前コラッツ予想という数学の問題を紹介した。

未解決の問題であり、今でも頭を悩ませている方が多いだろう。

私も素人ながら挑戦している。

で、今回はこれまでとは異なり、記事を書きながら色々と進めてみようと思う。

というのも、方針だけ思いついた状態なのだ。

そのため、あらぬ方向に進んでしまう可能性もあるのだが…まあ、論文でもないし、許してほしい。

まずは復習としてコラッツ予想自体の紹介を軽くし、その後方針の紹介実際に計算という形で進んでいこう。

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(復習)コラッツ予想

先にコラッツ予想って何?という方向けに、この予想を紹介しよう。

未解決問題の1つではあるが、問題文の理解だけは簡単な部類のものだ。

自然数\(n\)について、以下の操作を考える。

  • \(n\)が奇数なら、3倍して1を足す
  • \(n\)が偶数なら、2で割る

これでできた数に対しても、同様の操作を行っていく。

このとき、どんな自然数\(n\)からスタートしても、この操作を有限回繰り返すことで1にたどり着けるのか、という問題だ。

この記事では、この操作のことをまとめてコラッツ操作、特に奇数のものを奇数操作、偶数のものを偶数操作と呼ぶことにする。

また、変化の様子を表す時は、奇数操作を\(\rightarrow\)、偶数操作を\(\Rightarrow\)で表すことにしよう。

具体例を見てみよう、例えば3からスタートした場合。

$$3 \rightarrow 10 \Rightarrow 5 \rightarrow 16 \Rightarrow 8 \Rightarrow 4 \Rightarrow 2 \Rightarrow 1$$

という変化で1にたどり着くことができる。

他にも1にたどり着けるか気になる場合は、お好きな自然数で確認してみてほしい。

もし予想が正しければ、どんな自然数から始めたとしても1にたどり着けるだろう。

奇数操作をもう1つ進める

さて、勘のいい方ならお気づきかもしれない。

奇数操作を行った直後の数は、必ず偶数になる

証明は非常に簡単で、操作前の自然数が奇数であるとし、\(n = 2k – 1\)と置く。

これに対して操作を行うと…

$$(2k – 1) \times 3 + 1 = 6k – 2 = 2(3k – 1)$$

ということで、必ず偶数だ。

つまり、奇数操作後には必ず最低1回は偶数操作が行われることになる。

今回は、この偶数操作まで含めて奇数操作ということにしよう。

それに合わせて、コラッツ操作を以下のように書き直す。

  • 奇数操作:\(n\)が奇数の場合、3倍して1足した後に2で割る
  • 偶数操作:\(n\)が偶数の場合、2で割る

本記事はこの形で進めるので、気を付けて欲しい。

例えば、3に対して書き直したバージョンのコラッツ操作を行うと…

$$3 \rightarrow 5 \rightarrow 8 \Rightarrow 4 \Rightarrow 2 \Rightarrow 1$$

となる、ということだ。

思いついた方針

方針、という書き方がいいかどうか分からないが…今回何をしたいかをはっきりさせておく。

ずばり、2種類の操作を1つの式にまとめたい

何言ってるんだこいつ?と思われた方がいらっしゃるだろう。

一応、当人は真面目に考えているつもりだ。

どういうことかというと、コラッツ操作を通常のやり方で式にすると、奇数と偶数の場合で分かれてしまう

$$f(n) = \left\{
\begin{array}{l}
\frac{3n + 1}{2} (n \text{が奇数})\\
\frac{1}{2}n (n \text{が偶数})
\end{array}
\right.$$

これを、1つの式にまとめてしまいたい

本記事ではここまでやりたく、実際にはそれを使ってまた別のことをしたいのだが…それは、式を作れたら書くことにしよう。

1つの式にまとめてみる

では、早速やってみよう。

まず、そもそも奇数と偶数の場合分けをどうやって1つの式にまとめるかだが、これは\(-1\)を上手く使ってあげる。

\(-1\)は奇数乗すると\(-1\)、偶数乗すると\(1\)になる。

これを上手く使ってあげることで、場合分けを含んだ1つの式にしてあげることができる…と思う。

考え方としては…以下のような感じだろうか。

  • 奇数・偶数の場合の平均を求める
  • それに、ゴニョゴニョして辻褄を合わせる

ゴニョゴニョって何だよと思うかもしれないが、安心して欲しい、書いてる私もそう思ってる。

図にすると、考え方が分かりやすいかもしれない。

考え方イメージ図

横軸を操作対象の自然数縦軸を操作後の数と見て欲しい。

横軸の数が奇数の場合は青の線、偶数の場合はオレンジの線が操作後の数になる。

で、平均が灰色の線だ。

このとき、縦に見ると平均の線から青の線、あるいはオレンジの線までの距離は等しくなっている

今回は青、つまり奇数の方が大きいので、大雑把に以下のような式になる、ということだ。

$$\text{操作後} = \text{平均} + \text{距離} \times (-1)^{操作前 + 1}$$

操作前を\(n\)、操作後を\(f(n)\)としておく。

まずは平均から求める…のだが、まあこれは簡単だろう。

$$\begin{eqnarray}
\text{平均} & = & \frac{1}{2} \left( \frac{3n + 1}{2} + \frac{n}{2} \right) \\
& = & \frac{1}{2} \left( \frac{4n + 1}{2} \right) \\
& = & \frac{4n + 1}{4}
\end{eqnarray}$$

奇数の場合、偶数の場合の結果を足して2で割るだけだ。

次に距離を求めるのだが、これもそんなに難しくない。

今回考えている奇数、偶数、平均3つの式はどれも一次関数、つまり直線だ。

で、平均を求めたということは奇数と平均、平均と偶数の差は常に等しくなっている

平均から偶数を引くことで距離を求めよう。

$$\begin{eqnarray}
\text{距離} & = & \text{平均} – \text{偶数} \\
& = & \frac{4n + 1}{4} – \frac{n}{2} \\
& = & \frac{2n + 1}{4}
\end{eqnarray}$$

求まった。

あとはこれを先ほどの式に入れてあげれば…

$$f(n) = \frac{4n + 1}{4} + \frac{2n + 1}{4} \cdot (-1)^{n + 1}$$

…指数が\(n + 1\)というのはちょっと考えづらいので、\(1\)の部分を出してしまおう。

$$f(n) = \frac{4n + 1}{4} – \frac{2n + 1}{4} \cdot (-1)^n$$

これが、奇数・偶数を押し込めた1つの式…のはずだ。

この式で問題ないことの証明

さて、これで問題ないかを証明しないと使えない。

ということで、サクッと証明してしまおう。

ようは、奇数・偶数の時に操作後の数が出てこればいい

まずは奇数の時から、操作前の数を\(n = 2k – 1\)とする。

これで、\(f(2k – 1) = 3k – 1\)となればOKだ。

$$\begin{eqnarray}
f(2k – 1) & = & \frac{4(2k – 1) + 1}{4} – \frac{2(2k – 1) + 1}{4} \cdot (-1)^{2k – 1} \\
& = & \frac{8k – 3}{4} – \frac{4k – 1}{4} \cdot (-1)^1 \\
& = & \frac{8k – 3}{4} + \frac{4k – 1}{4} \\
& = & \frac{12k – 4}{4} \\
& = & 3k – 1
\end{eqnarray}$$

狙った式が出てきたのでOK。

次に偶数の時、操作前の数を\(n = 2k\)とする。

今度は、\(f(2k) = k\)が出てきて欲しい。

$$\begin{eqnarray}
f(2k) & = & \frac{4 \cdot 2k + 1}{4} – \frac{2 \cdot 2k + 1}{4} \cdot (-1)^{2k} \\
& = & \frac{8k + 1}{4} – \frac{4k – 1}{4} \\
& = & \frac{4k}{4} \\
& = & k
\end{eqnarray}$$

こちらも問題なし。

以上から、1回のコラッツ操作は奇数・偶数をまとめて先ほど出した式で表せる、ということになる。

ここからやりたいこと

無事に式が求まったので、このあとやりたいことを説明しよう。

コラッツ予想は、スタートとなる数は自然数だ。

では、自然数以外からスタートしたらどうなるのだろうか、というのが気になっているのだ。

例えば、分数からスタートしたらどうなるのか、といった感じだ。

というのも、先に分数スタートの場合どうなるのかが気になっていた。

しかし、分数にコラッツ操作をどう適用するかが問題だったのだ。

それを解決するため、2つの操作を1つの式に落とし込めた、というわけだ。

ちょっとお試しで、\(\frac{1}{2}\)のコラッツ操作を計算してみよう。

$$\begin{eqnarray}
f \left( \frac{1}{2} \right) & = & \frac{2 + 1}{4} – \frac{1 + 1}{4} \cdot (-1)^{\frac{1}{2}} \\
& = & \frac{3}{4} – \frac{1}{2} \cdot \sqrt{-1} \\
& = & \frac{3}{4} – \frac{1}{2}i
\end{eqnarray}$$

式を作る前から予感はしていたが、複素数になった。

これを再度同じ式に代入して、というのを繰り返し、いずれ1にたどり着くのだろうか、というのを今後試してみようと思う。

おわりに

思いのほかうまく式がまとまってくれた…が、この\(n\)に複素数が入るとなると、だいぶ頭を使わないといけなさそうだ。

そもそも、私自身数学は趣味でやっているだけであり、ぶっちゃけ複素数周りは苦手だ。

一応今後もこの方針で考えてみるつもりだが…諦めてまた別の道に入るかもしれない。

また何か分かれば、記事として書き起こしてみることにしよう。

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