VOICEROIDなど読み上げツールの選び方

初めてのボイロ動画製作講座

この記事は、初めてVOICEROIDなどの読み上げツールを用いて動画を作り、投稿するまでのサポートシリーズの一つだ。

前回前々回と心構えの話を書いていたので退屈だったかもしれないが、どちらも非常に重要な部分だった。

特に前々回の利用規約の話は今後全てに絡んでくるので、常に意識しておくようにしよう。

また、その利用規約のところにも書いたが、規約は動画を作るあなたご自身で全て確認し、守るものだ。

この記事内でも少し触れるし、今後の内容でも出す部分はあると思うが…いずれにしろ必ず自分でも一度しっかり目を通し、問題ないことを確認してから使うようにしよう。

もし何か問題が発生しても、私は責任は取れないのでそこは絶対に覚えておいて欲しい

さて、ようやく動画製作の具体的な第一歩を踏み出そう。

まずは、この講座の前提になっている読み上げツールを選んでいく。

本記事では、そもそも読み上げツールとは何かどんな種類があるかと私が実際に使っているものを少し詳しめに解説、そして最後に選び方を紹介しよう。

一口に読み上げツールと言っても、今やその種類は多岐に渡る

正直、私もその全てを把握しているわけではないので、他にもいいのが無いか調べてみるのも面白いだろう。

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読み上げツールとは

実はこの名前も正しいか分からないのだが…読み上げツールとはその名の通り、あらかじめテキストを用意しておいて、それを自動で読み上げてくれるツールのことだ。

ニコニコ動画では、最近だとソフトウェアトークという名称で呼ばれていることもある。

これには様々な音声があり、基本的にはそれぞれにイメージキャラクターがいる。

大抵、その声自体もイメージキャラクターの名前を借りて呼ぶので、ここでもその呼び方をさせてもらおう。

で、種類があると書いたが、基本的には声と調声のやり方が異なるくらいで、できる機能は同じだと思ってもらえればいい。

テキストを入力するとそれを音声で読み上げてくれて、そのまま音声データを保存できる

これを使って、動画編集を進めていくのだ。

ただ、ものによってはそれを使って作成した成果物の公開、あるいは収益化利用などができないものがある

今回は動画投稿を始めたいので、最低限製作物の公開はOKなものを選ぶようにしたい。

そして、もし今後収益化を考えているのであれば、今から収益化OKなものを選び、練習しておくといいだろう。

一つだけ、規約確認時のポイントを補足しておくと…先ほど、読み上げツールの名称として、キャラクターの名前を借りると書いた。

この、読み上げツール自体と、キャラクターそれぞれに利用規約が存在する場合がある。

…ちょっと分かりづらいと思うので、具体例を。

例えば、私が唯一持っている琴葉姉妹

これは、「VOICEROID2 琴葉茜・葵」という読み上げツールと、キャラクターとしての琴葉姉妹それぞれに利用規約が存在している。

そのため、動画に使うシチュエーションによって守るべき範囲が変わってくる

この二つが別になっていることもある、ということをしっかり認識しておこう。

読み上げツールの種類

ここからは、具体的にどんな読み上げツールがあるかを見ていこう。

なお、本記事では私が持っている琴葉姉妹以外はあくまでこんなものがあるよ、という紹介のみに留める。

全て網羅すると記事がとんでもなく長くなってしまうので、それぞれ具体的にできる機能や規約的にどこまでしていいかは是非ご自身で調べ、確認してみて欲しい

SofTalk

ゆっくりしていってね!!!」でおなじみの、通称ゆっくりボイスだ。

自然な人の声というよりは、本当に機械に読ませている感が強い

が、またそれが味を出しているので、優劣ではなく特徴の一つとして考えた方がいいだろう。

まだ他の読み上げツールがそこまで盛り上がっていなかった頃から使われていたイメージがある。

これは色々な声が含まれ、一つのSofTalkというソフトになっている、少し特殊な例だ。

なお、上で自分で調べて欲しいと書いておいてアレだが、これは収益化のラインが微妙だったりする。

というのも、複数の読み上げエンジンを搭載しているソフトなので、その元となる読み上げエンジン側によって可否の範囲が異なるのだ。

つまり、そこまで調べる必要があり、使う際にも注意しなければならないので、慎重に見ていこう。

VOICEROID

ここからは、かなり人が自然に話す言葉に近い形で読み上げてくれるツールだ。

VOICEROIDは、AHS社が販売している読み上げツールの総称

具体的に含まれるのは、結月ゆかり弦巻マキ琴葉姉妹(茜・葵)紲星あかり東北ずん子東北きりたん東北イタコ、などなど。

数を数えてみたが、この記事執筆時点では総勢15人ものキャラクターがいる。

一番有名なのは結月ゆかりだろうか。

落ち着いた大人の女性をイメージさせる読み上げで、各所で使用されているのをよく見かける。

他にも琴葉姉妹紲星あかり東北三姉妹もとてもよく見るキャラクターで、超有名どころが大体この中にいると思ってくれればいいだろう。

琴葉姉妹

さて、私が唯一持っているVOICEROID2 琴葉茜・葵について、少しだけ詳細を書いておこう。

これは一つのソフトに、二人分の読み上げ音声が同梱されている特殊なタイプだ。

読み上げツールはどれも大体1万円前後するため、なかなか手を出しづらいだろう。

そして、動画ではよく複数人数の対話形式が使われている。

それを作ろうとすると通常なら2万近くもするのだが、琴葉姉妹は1万ちょっとでそれが実現できる

そういった意味では、あまりお金をかけたくないけど、それでもVOICEROIDを使いたいという初心者にかなりオススメな選択肢となる。

実際、私もその理由で選んだ。

では、肝心の読み上げについて。

まず姉の琴葉茜(赤い方)、このキャラクターは関西弁で喋るため、調声の難易度はかなり高い

普段から関西弁を使っている方ならまだいいが、そうでない方は…頑張ろうとしか言いようがない。

私も関西弁には馴染みが薄いので、未だに苦労する時がある。

それに対し、妹の琴葉葵(青い方)、こちらは標準語で読み上げも非常に素直

こちらはかなり扱いやすい部類ではないかと思う。

基本的な特徴はこんな感じだが、この琴葉姉妹(他にも一部のソフト)では、感情というものも設定できる。

これを変更すると、かなり声の雰囲気を変えることができる

ものによっては、まるで別人であるかのような声になるのだ。

これを実際に別キャラクターとして1動画内で使い分けているのはあまり見ないが、例えば活発な印象や、逆に落ち着いた印象などを声だけで表現できるので、表現の幅がかなり広がるだろう。

ただ、これは特定のバージョン以上に搭載されている機能なので、使いたい場合には対応しているものを選択するようにしたい。

CeVIO

VOICEROIDと並んで非常に有名なキャラクターが属するグループ

含まれるのはさとうささらすずきつづみタカハシの3人…が公式サイトに紹介されていた。

しかし、VOICEROIDのキャラクターの一部もこちらでも出ていたりして、正確な区分は私も分からない。

まあ、分類はそこまで重要ではないので、あまり深くは気にしないようにしよう。

ガイノイド

上の2社と比べると多少知名度は落ちるかもしれないが、それでもよく使用されている読み上げツール。

その中でも鳴花ヒメ・ミコトはかなりよく使われている。

他にも、flowerというキャラクターもいるらしいが、こちらは私もあまりよく知らない。

…余談だが、鳴花ヒメ・ミコトの二人の性別は公式には発表されていないらしい。

ヒメはかなり女の子らしい声だが、ミコトは中性的なので、中性ボイスを探しているならミコトがかなり適任だろう。

※鳴花ヒメ・ミコトもどうやら琴葉姉妹と同じく二人一組のソフトだったようだ、記事作成後にリンクを貼る際に気づいた…

琴葉姉妹のメリットである価格を抑えて二人分扱えるというのはもちろんこの二人にも共通するので、よかったら参考にしてみてほしい。

CoeFont

さて、SofTalkを除くこれまで紹介したものは基本的に全て有料で、ソフトを購入する形だった。

しかし、中には無料や、サブスクリプション形式で価格を抑えて使用することが可能なものもある。

その一つが、このCoeFontというものだ。

完全無料版ではミリアルアリアルの二人が使用可能。

さらにサブスクリプション形式にすると、一般の方が自分の声を読み上げの音声として公開していたりするので、それが(あくまで規約の範囲ではあるが)自由に使えるのだ。

その中でも、個人的にアベルーニがお気に入りだったりする。残念なイケメン感が好き。

2022/3/7追記

ちょっと補足した方がよさそうな点を思いついたので、追記しておく。

サブスクリプション課金のCoeFontは、通常1文字読ませるごとにポイントを消費する

そのポイント数は声の提供者が決定し、最低でも5pt

使う側は毎月50,000pt付与され、それが尽きるまでは自由に読ませることができる

5pt消費の声のみ使った場合には10000文字読ませることができ、フルに喋らせ続ける動画の場合、10分弱の動画で4000文字近く。

これだけ見ると月に2動画程度しか作れなさそうだが、ポイントが足りなくなったら追加購入することができ、逆に余ったらポイントの期限内に限り翌月以降に繰り越すことが可能だ。

…と書いているが、今これを追記している2022/3/7現在、このポイントを消費せずに喋らせることが可能な声も幾つか存在する。

その一つが、上で名前を出したアベルーニその感情バージョン

他にも、ミリアル・アリアルの感情バージョンも今現在はポイント消費なしだ。

動画のメインに使っても今のところは追加費用の心配もないので、思う存分喋らせよう。

VOICEVOX

もう一つの完全無料読み上げツールが、このVOICEVOX

この記事を書いている2021/11/24時点では四国めたんずんだもんの二人が該当する。

…何やら、ずんだもんに関しては通常の読み上げというより、生放送でのコメント読み上げで大人気らしいのだ

ちなみに、この2人は私も今後使用しようかと思っており、もし使ったらその感想を追記しよう。

読み上げツールの選び方

さて、ざっとではあるがどんな読み上げツールがあるかを紹介してきた。

…数えてみたところ、この記事に挙げた名前だけでも19種類、実際にはもっと存在する

そんな沢山ある中で、どれを使えばいいかはかなり悩むと思う。

そこで、最初のオススメなのだが、好きな声を選ぼう。

ここで選んだ読み上げの声を聞きながら、調声や編集といった作業を進めていくことになる。

ならば、シンプルに好きな声を選んだ方がいいだろう。

その方が、調声が楽しくなったりとか、あるいは好きなことを喋らせて遊んだりとかもできる。

そのため、各公式サイトにアクセスしてサンプルボイスを聞いたり、あるいは実際にそれらを使って作られた動画を見たりして、好みを確かめてみよう。

それで、一番気に入ったソフトを使うのがいい。

…なお、それでも決められない、あるいはどれでもいいなと思ったのであれば、私も使っている琴葉姉妹をオススメしておく。

理由は上の方にも書いたが、一つのソフトで2種類の声が使えるからだ。

最初にいきなり大金をかけて複数揃えるよりは、こちらの方がいいだろう。

では、無料版のCoeFontミリアル、アリアルやVOICEVOX四国めたん、ずんだもんはどうなのかというところだが、これらは調声がかなり独特だ。

少しだけ触ってみたことはあるのだが、ちょっと初心者には難しいんじゃないか、という印象を持っている。

恐らく今これを読んでくださっている方はまだ未経験だと思うのであまり分からないと思うが、各ソフト自体の使い方も微妙に異なる部分がある

また、特にCoeFontの2人なのだが、読み上げがちょっと特殊で、たまに上手く読めない場合もあったりする

そういったところの対処がなかなかに癖が強く、そういった理由で初めての使用はどうなんだろうか、といった感じだ。

しかし、無料だからこその強みとして、試しに使ってみる、ということができる。

それでどんなものかを確認するのは非常に有効なので、気になったら是非試してみて欲しい

…ちょっとオマケだが、選び方のもう一つの基準として、好きな立ち絵があるかどうか、というのもいいだろう。

動画を作る時、多くの場合は立ち絵を表示する

もちろん表示しなくてもいいのだが、そこにキャラクターがいるという感じをより出せるため、動画の世界に視聴者を引き込みやすい

で、その立ち絵も多くの絵師様が描かれている。

そこから、この立ち絵で喋らせたいなというものが見つかれば、その声を選ぶというのももちろんアリだろう。

詳しくは素材の探し方あたりで紹介するが、立ち絵はニコニコ静画で調べてみると色々と出てくる。

それを眺めたり、やはり実際に使われている動画を見たりしながら、どの子をお迎えするか吟味するだけでもとても楽しい。

なお、その立ち絵それぞれにも当然ながら利用規約があるので、そこの確認も忘れずに。

実際、ぱっとすぐ思い当たるのは一例だけだが、特定の投稿者に向けてのみ公開されている立ち絵もあったりする

そこにも気を付けよう。

おわりに

今回は、大雑把ではあるが読み上げツールの紹介をした。

人によっては、最初の壁の一つがこの読み上げツールにどれを使えばいいか分からない、という部分になることもあるだろう。

これは、本文中にも書いた通り、声自体や立ち絵などの好みで選ぶことをオススメする。

調声がやりやすいものを選んだ方がいい、という意見ももちろん同意できるのだが、やはり好きな声の方がモチベーションも上がるだろう

そのあたりがどれでもいいとなれば無料版の子たち、あるいは有料であればサブスクリプション形式で使用できるCoeFont比較的安い値段で二人分が使用できる琴葉姉妹あたりが個人的にはオススメだ。

…蛇足ではあるが、CoeFontは自身の声を収録し、それを同じく読み上げツールとして使うこともできる。

読み上げツールを検討している理由が、自分の声を入れたくないのではなく自由に録音できる環境にないだけという方は、これも選択肢の一つだ。

やはり最初だけは録音が必要なのだが、その最初の一回だけレンタルスペースなどを借りれば済む、というのは魅力的ではないだろうか。

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