前回の縦連で、脱力という言葉を使用した。
これも、弐寺をやっていく上では重要な考え方だ。
今回は、そんな脱力について解説していこう。
しかし、これは言葉で説明するのもなかなかに難しい。
できる限り具体例も交えながら解説していくので、なんとなく理解できれば十分だ。
アイキャッチ画像の背景は、いつものごとくTexTage様より拝借した。
対象者と本記事終了後の目標
今回の対象者は、体力がないと思っている方で、かつ脱力についてイマイチ分かっていない方。
この内容が分かるようになると、脱力とは何か、なぜ疲れるのか、脱力すると何が嬉しいのかが、まず概念としては理解できるようになる。
で、本記事の目標は、まずここの理解までだ。
対応策も一応出すには出すが、身も蓋もないことを書くので、そこにはあまり期待しないで欲しい。
脱力
いきなり脱力しろなんて言われても分からないと思う。
そこで、まずは弐寺をやるとき…打鍵するときをイメージしてみよう。
当然だが、指には力が入っているはずだ。そうでなければ指が動かない。
で、今回解説する脱力というものは、この力の入れ方の話だ。
「脱力して叩く」とは
弐寺における脱力とは、必要最小限な力のみを入れ、不必要な力を抜くことを指す。
この必要最小限というのがポイント。
よく、体力がなくて物量ができない…という人がいるが、その場合は2パターンある。
まず、本当に体力が足りていない場合。
これに関しては、純粋に鍛えてくれとしか言いようがない。
つらいと思うレベル帯の体力譜面をローテーションして欲しい。休憩も忘れずに。
筋トレと同じだ。負荷をかけて、休憩して、その繰り返しで筋量を増やしていく。
で、二つ目は脱力ができていない場合。
こちらは、譜面傾向によって疲れ方がかなり変わってくる。
特に苦手譜面が疲れやすい。
場合によっては、別に体力譜面と言われていないものでもかなり疲れたりする。
その場合は、脱力ができていないことが多い。
今回は、こちらにフォーカスを当てていこう。
なぜ適正レベルの苦手譜面は疲れやすいのか
これには、メカニズムがある。
ノーツが体力的に処理できる限界に近いというのもあるが、その譜面の難しさも影響してくる。
まず、得意な譜面と苦手な譜面をやっている時の違いを見ていこう。
得意な譜面をやっている場合は、技術に余裕があるので、何も問題はない。
しかし、苦手だと、技術に余裕がなくなってくる。
それでもなんとか追い付けはするので、ちょっと無理やりに指を動かそうとする。
この時に、余分な力が入るのだ。
そのため、それが疲労として溜まって、疲れやすくなってしまう。
この余分な力を抜く、というのが脱力するということになる。
ちょっと具体例を出してみよう。
私は物量譜面が苦手で、☆11がある程度埋まってきた頃の話だ。
☆11の1400ノーツくらいの曲をやっていても、特に疲れを感じなかった。
Line 4 Ruin(1402ノーツ)とか、Chrono Diver -PENDULUMs- Hyper(1422ノーツ)とか。
しかし、この状態で☆10のAA Hyper(1386ノーツ)をやると、めちゃくちゃ疲れるのだ。
Line 4 Ruin穴もクロペン灰も物量は多い方だが、そこまで苦手な部類ではなかった。
だから、リラックスして、脱力して叩くことができていた。
しかし、AA灰はかなり苦手な部類。
つまり、こちらは余裕がなくなって無理やり動かそうとし、脱力ができなくなっていた。
これが、脱力できていない例になる。
脱力できると何が嬉しいの?
別にそれでも疲れないくらいまで鍛えればいいじゃん、と思われるかもしれない。
もちろんだが、そもそもの体力は必要なので、ある程度は鍛えて欲しい。
いくら脱力できても、☆12上位の物量はやはり疲れるのだ。
なので、最低限の体力を持っているという前提の上で、脱力のメリットを書いていこう。
まずは、指の可動性が上がる。
上に書いた通り、脱力できていない状態というのは、余分な力が入っている状態。
余分な力が入っているということは、その分指が押さえつけられているということ。
上で無理やり動かすためと書いたが、その状態でいきなり譜面傾向が変わったりすると、対処ができなくなってしまう。
そのため、脱力してスムーズに動かせた方ができる範囲も広がる。
次に、腱鞘炎等の怪我のリスクを減らせる。
余分に力を入れ、負荷を上げた状態でやり続けると、腕にもダメージが入る。
そのままやり続けてしまうと怪我にもつながってしまう。
それを抑えることができるのだ。
更に、純粋に体力を温存できるというのもメリットだ。
余分な力を使わない分、必要な体力に回すことができる。
脱力の練習方法
練習方法…と書いてしまったが、上に書いたメカニズムのせいで、そう簡単には対処できないことが想像できると思う。
対処方針は二つ。
一つは、最低限必要となる筋力をつけること。
一つは、地力を上げること。
…身も蓋もないだろう。しかし、これしかないと思っている。
だから、今回の目標が脱力の理解なのだ。
…とはいえ、これだけだと怒られそうなので、もう一つだけ。
以前はかなり体力的につらかったけど、今はそうでもないという譜面があるだろうか。
特に、自分が苦手だった譜面で、体力譜面ではないもの。
それに関しては、脱力ができているはずだ。
その譜面を、今一度やってほしい。脱力の感覚くらいは掴めるだろう。
まとめ:脱力
今回は、脱力とそのメリットをご紹介した。
脱力とは、必要最小限の力のみを使う…つまり、不必要な力を抜くことを指す。
これをするメリットは…
- 指の可動性が上がる
- 腱鞘炎等の怪我リスクが下がる
- 純粋に使える体力が増える
こんな感じだった。
この脱力は意識でやろうとしても、なかなかできるものではない。
が、何事も知らないよりは知っていた方がいい。
ふと、脱力を感じることができると思うので、その時の感覚を忘れないで欲しい。
さて、次回は…いい加減そろそろ譜面傾向の話をしなければ。
あくまで予定だが、まずは譜面傾向の紹介をしていこう。
その後、それぞれの練習方法などを解説するつもりでいる。
更新情報はTwitterとFacebookにて発信をしている。
よかったら、それぞれ覗いていってほしい。
それでは。
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